次のフェーズへ
今日は会社の設立記念日です。
いよいよ6年目、6LAP目の周回ですね!
これについては明日振り返って書かせていただくとして・・・
前回のモーターのコイルの樹脂モールドが成功したので次の段階に進めています。
樹脂にもいろいろな種類があり値段もさまざまですが・・・
現状手に入る一番放熱効果の高いといわれいる樹脂メーカーさんのものを入れています。
モールドの狙いはコイルの温度上昇の軽減ということがあります。
ぼくも好きな大友克洋監督の映画「AKIRA」という映画がありますが・・・
主人公の金田の「やっとモーターのコイルが温まって来た所だぜ」というセリフがありますが、
我々の場合、実はこれの逆で「発熱していたコイルを冷ましてやったぜ」ということをやらなければいけません。
自分を含めAKIRAに出てくる電動バイクに憧れた人も多いのでは?
ZEROのモーターの設計はZEROのエンジニアが設計をしているのですが放熱性が若干悪い傾向があり、調べるとコイルとモーターの筐体とのクリアランスが大きいことがわかりました。
これはコストや耐久性なども考慮しなければいけない一般市販車仕様のである程度はしょうがないのですが・・・
レースでは限界近くまでモーターに電流を流すのでしっかりとコイルの熱をモーターの筐体に逃してくれないと電子レンジのように「あっ」と言う間に温度が上昇します。。。
内燃機関のピストンやシリンダーだとジワジワ温度が上がってくるという印象ですが電動モーターの場合は電気を流す量に比例して温度上昇のカーブがあるところから急激に立ち上がるという印象です。
だいたい150度くらいからモーターの電子部品やハンダ、コイルについている絶縁物質などが溶け出してモーターの寿命を著しく縮めてしまうので、基本的に温度が100度を超えると流れる電流を抑制する補正が働くようにプログラムされています。
これはレースに限ってですが・・・
電流を抑制されるとアクセル開けても回転数が上がらないわけですから電気バイク乗りには非常にイライラするプログラムです(笑)・・・
僕も基本、レーサー目線ですから電気系のメカニックとはもっと電流を流せ、いや流せないですのやりとりが必ずあります(笑)。
逆にソーラーバイクレースのような大会では初心者の方が複数人で1台に乗るので電流を抑えた方が安心して乗れるということですのでレーサー特有の話ですね(笑)。
少し話が脱線してしまいましたが・・・
今回のキモとしてコイルを樹脂全体で包んだことから防塵効果が得られます。
実はここからが本当の狙いです。
空冷モーターの特性を生かし、ダクトを設計して空気を流入出することにより、しっかり冷やしてあげれば樹脂モールドと相乗効果があると判断しました。
もちろん、机上で考えたことが正解と限らないのでしっかりと実走テストをしながら進めているわけです。
油冷や水冷はもちろんメリットはありますがコストの増大化、ラジエターや水・油を回すポンプの電源なども必要でモーター自体の大きさだけでなく車体が大きく重くなっていってしまいます。
軽量で扱いやすく、俊敏な「韋駄天走り」を実践するには現状ではモーターやシステムをコンパクトにシンプルに出来る空冷方式を取るのがベターだと考えています。現状の体制で空冷で冷やせる限界値は80kw付近かなと考えこれに挑んでいます。車体が軽ければ軽いほどその恩恵は高い筈ですし、そもそもの消費エネルギーを抑えてレースをすることは地球にだって優しい筈です。
現状は設計の最終段階にあり、作業にかかるメンバーで打ち合わせを繰り返し最終仕様が決まれば3次元データと2次元データを作成し、カーボン製品の製作で定評のあるZEEZOONさんに作業をお願いする流れになります。
自分はレーサーなので走ってハンドリングのいいバイク、
乗っていて楽しいバイクでを開発したいですし、
韋駄天コンセプトはモーターの初期のトルク特性を生かした、
かつての2ストロークのような瞬発性のあるマシンを目指しています。
さぁ、どんなハンドリングになるか!?
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フェロー募集は本日締め切りです!
http://ev-mirai.com/2017fellow
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